クローブ

ビストロやレストランでクローブを楽しむには


クローブを使って自分で料理をしてみようと考えた時に、まずはプロの味を参考にするためにクローブを使った料理を出しているビストロやレストランを探すことがあると思います。

どのようなお店にクローブが使われているメニューがあるのでしょうか。普通のビストロやレストランを探して見つけることはできるのでしょうか?もしくはワインバーなどで飲み物なら見つけられるのでしょうか?

1.クローブが楽しめるビストロやレストランの探し方

2.クローブは意外な場所に

3.海外のお店でクローブ料理を味わう

 

1.クローブが楽しめるビストロやレストランの探し方

もしクローブでは無くてクミンを使った料理であれば比較的簡単に見つかると思います。ビストロのメニューにクミンをうたっていたり、写真で紹介されている肉料理に原形のまま添えられていたりするからです。

ところがクローブの場合はそう簡単にはいきません。クローブを使っていることがメニューや写真から分からないことが多いのです。というのも、クローブと言われてもたいていの人は、それがどんなスパイスであるかを知らないからです。

クローブ

また探すお店も食事やお酒がメインのビストロ系だけではいけません。「天国の香り!クローブの魅力と料理」でも紹介しましたが、インド料理店で出されるマサラチャイはクローブの香りがダイレクトに堪能できる一品です。ちょっと一休みという時にインド料理系のカフェがあればクローブの香りに出会えるかもしれませんね。

 

2.クローブは意外な場所に

クローブのことを日本では丁子(ちょうじ)と呼んできました。ウイスキー好きの年配の方ならこの丁子の呼び方に敏感に反応されると思います。何のことでしょうかね。

実はウイスキーには昔からストレート、オンザロック以外にもお湯割りという飲み方があります。今は現代風にホットウイスキーと呼ぶそうです。

このホットウイスキーを飲む際に、クローブを1~2本浮かべるか、紙に刺して入れるとスパイスの香りがとても楽しめるのです。

ホットウイスキー自体があまり聞きなれないかもしれませんが、この飲み方もウイスキーの香りが豊かに広がって、オンザロックより香りを楽しむ飲み方であると言われています。

そこにクローブを加えて飲むのです。この「クローブ入りウイスキーお湯割り」の愛好家として良く知られていたのが、故司馬遼太郎さんです。閉館となったホテルオークラ本館のオーキッドバーがお気に入りだった司馬さんは、いつも決まった席でこのクローブ入りのウイスキーお湯割りを楽しまれていたそうです。司馬さん、さすがにかっこいいですね。

それではクローブ入りウイスキーお湯割りのレシピです。

クローブ入りウイスキーお湯割り

クローブ入りウィスキーお湯割り
クローブ入りウィスキーお湯割り

材料:1杯分

ウイスキー 50ml
お湯 150ml
クローブ 2個

(1)予めグラスをお湯(分量外)で温めておく

(2)熱湯を少し冷ましてからグラスに注ぐ

(3)ウイスキーをゆっくり注ぐ

(4)クローブ2個を小さな紙切れに刺して入れ、軽くかき混ぜて完成!

探してみたらサントリーのホームページにもホットウイスキーのレシピがありました。こちらも参考にしてみて下さい。

参考:サントリー ウイスキーのおいしい飲み方

またホットワインという飲み方もあります。ウイスキーお湯割り以上に邪道扱いされそうですが、意外と美味しく飲むことができます。

こちらもレシピを載せておきましょう。

ホットワイン

材料:1杯分

赤ワイン 150ml
砂糖 小さじ2
クローブ 1個
シナモンスティック 1本
レモンスライス 2枚

(1)小鍋にすべての材料を入れ弱火~中火で加熱する

(2)ふつふつしてきたら沸騰する前に火を止め、そのまま30分置く

(3)クローブとレモンスライスを取り除く

(4)もう一度弱火~中火で加熱したら完成!グラスに注いでシナモンスティックでかき混ぜながら楽しみましょう

このようにビストロやレストラン以外にもインド料理店やバー、ワインバーなどでクローブに出会う機会があることを頭に入れておきましょう。

クローブ
スパイスグラインダーに入ったクローブ
 

3.海外のお店でクローブ料理を味わう

さて話を戻して、クローブを使った料理が食べられるビストロやレストランの探し方を考えてみましょう。

クローブの風味をダイレクトに味わうためには、やはり料理に使われているスパイスの数が少ない料理を探す必要があります。せっかくクローブを使っていても10種類ほどのスパイスをミルでパウダーにされてしまってはクローブ単体の風味は分かりづらくなってしまいます。

そういう観点で探していくと、日本国内でクローブがしっかり味わえるお店を探すのはとても困難です。ちょっと視点を変えて海外旅行の際にと考えたらどうでしょうか。

天国の香り!クローブの魅力と料理」で紹介した豚肉のグリルに近い料理がデンマークにあります。

フレスケスタイ(Flæskesteg)という料理です。英語だとフレースカスタイのような発音になります。

このフレスケスタイはデンマークの代表的な料理の一つで、クリスマスイブにはデンマーク中でこの料理が作られていると言われているほど有名な料理です。デンマーク風ローストポークという感じでしょうか。

このデンマークの国民食にクローブが使われます。さっそくレシピを見てみましょう。

フレスケスタイ(デンマーク風ローストポーク)

材料:2人分

豚バラブロック(皮付き) 500g
クローブ(ホール) 4個
ローリエ 中4枚
塩 小さじ2

(1)豚バラブロックの皮目を上にして置き、5mm間隔で1cm弱の切れ込みを入れる。肉が冷えていると刃が入りにくいので、常温か少しレンジで温めてから作業すると良い

(2)切れ込みの入った皮目に塩をしっかり擦り込む

(3)クローブを、間を空けて4か所に深く刺す

(4)ローリエを半分ずつに手でちぎって、8か所に刺す

(5)オーブンを180℃に予熱する

(6)オーブン皿にオーブンシートを敷いて豚バラ肉を置き、約1時間焼く

(7)一度取り出して、熱の入っていないところがあれば切れ込みを深く入れ直す

(8)オーブンに戻し、約1時間焼く

(9)焼き色を確認し、皮がパリパリになるまでじっくり焼き上げて完成!

もしデンマークに旅行に行くことがあったら、地元のビストロやレストランでフレスケスタイが食べられるところを探してみると良いですね。クローブとローリエの香りだけなので、シンプルに楽しめると思います。

なかなか皮付きの豚バラ肉は売っていないと思いますので、その場合は1時間焼いた後に小麦粉を薄く振るってから残りの時間を焼いてみて下さい。

クローブを使ったお気に入りのビストロやレストラン、バーやワインバーが見つかりますように!

その他の参考レシピ:「天国の香り!クローブの魅力と料理-料理レシピ


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